短歌(五首) その子二十(はたち) 櫛(くし)にながるる 黒髪(くろかみ)の おごりの春(はる)の うつくしきかな やは肌(はだ)の あつき血汐(ちしお)に ふれも見(み)で さびしからずや 道(みち)を説(と)く君(きみ) 清水(きよみず)へ 祇園(ぎおん)をよぎる 桜月夜 こよい逢(あ)う人 みなうつくしき 臙脂色(えんじいろ)は 誰(だれ)にかたらむ 血(ち)のゆらぎ 春(はる)の思(おも)ひの さかりの命(いのち) 黒髪(くろかみ)の 千(ち)すじの髪(かみ)の みだれ髪(かみ) かつおもひみだれ おもひみだるる